久保美琴さん/ウィーン春期音楽&ダンス講習会

久保美琴さん/ウィーン春期音楽&ダンス講習会
高校まで吹奏楽部に所属し、小学生ではコルネット、中学校はトロンボーン、高校ではチューバを担当。
大阪芸術大学2回生から声楽を専攻し、2018年3月同大学卒業。
-まず簡単な自己紹介と、現在までの大学などの略歴を教えてください。

久保様:2018年春に大阪芸術大学を卒業しました。高校までは吹奏楽部に所属し、小学生ではコルネット、中学校はトロンボーン、高校ではチューバを吹いていました。大学では2回生から声楽を専攻しはじめ、これまで3年間声楽を続けています。
-大学入学時の専攻は何だったんですか?

久保様:音楽教育コースという教職を目指すコースで、声楽もピアノも管弦打何でも学ぶことができました。
-そのコースは、まんべんなく学ぶこともできるし、特定の楽器をやりたい方は、いわゆる転向というか、専攻を変えられるのですね。久保さん以外に同じような方はいましたか?

久保様:いました。同級生12人いたんですけど、そのうちの4人が、2名は楽器、2名は声楽に編入しました。
-小学校から高校になるにつれて、どんどん大きく息が必要な楽器をやられていますね。そこからどうして声楽を学ぼうと思われたんですか?

久保様:もともと歌うのが好きで、中学校のときの音楽の先生の歌声を聞いて、それに影響を受けて、自分も歌うのが好きだなと。その先生のマネをいつもしていて。で、大学を入る前も、声楽も学びたいなと思っていて、専門的にはやっていなかったので、大学入るときは、普通に教職を目指すコースで、副科で声楽を学ぼうと思っていたんですけど、大学1年間いるうちに声楽を本格的に学びたいと思いまして、2回生のときに転入しました。
-なるほど。中学の先生の憧れから、声楽を志されたのですね。ところで今回参加されたような海外の講習会には行かれたことはあったんですか?

久保様:初めてです。海外自体はこれまで中国や台湾、オーストラリア、インドネシアなどには行ったことがありました。
-初めてのヨーロッパ圏で、この講習会を選ばれたきっかけは何だったんですか?

久保様:大学内でパンフレットを見つけて、ちょうど卒業までの時間にピッタリはまったことや、ウィーンへの憧れがあったことものあり参加を決めました。
-講習会にはほかの参加者はいましたか?

久保様:私を含めて3人で、ほかにはピアノ専攻が1人と、声楽専攻が1人いました。
-講習会のスケジュールについて教えてください。

久保様:初日は午前中にオリエンテーションと市内観光あり、午後は早速レッスンに向けて練習でした。2日目からは実際にレッスンを受けて、余った時間はほかの方と一緒に夜ご飯食べに行く、という生活でした。
-レッスンや練習時間意外は3人で一緒のことが多かったんですね。みなさん音楽大学生だったんでしょうか。

久保様:ピアノ専攻の子が大学生で、声楽専攻の方もう一人は、社会人になってはじめて声楽を本格的に始めたという方でした。
-なるほど。実際のレッスンでは今回2人の先生から指導を受けたそうですね。

久保様:はい、日本人の先生と外国人の先生一人ずつ受けたんですけど、日本人の中嶋彰子先生は日本語でビシバシ厳しくレッスンをされるので第一印象は怖いイメージがあって。でもレッスン以外のときは普通に気さくにお話してくださったり。日本人の先生でも外国人の先生のような感じで、明るく接してくださるとても素敵な先生でした。
-日本での日本人の先生とのレッスンとの違いはありましたか?

久保様:発音に関する内容が多かったと思います。15歳のときからオーストラリアに住まれていたということもあり、発音も違う感じというか、慣れている感じがありました。
-中嶋先生は日本語でのレッスンだったと思うんですけど、もう一人の先生(クラウディア・ヴィスカ先生)はいかがでしたか?

久保様:パワフルでフレンドリーな先生でした。レッスンを通じて、中嶋先生はどちらかというと精神面をやられる感じだったんですけど、ヴィスカ先生のほうは肉体面をやられる感じでした。体力的に、体全身を使って歌うみたいな、そういう発声から見てもらえました。
-具体的にはどんなレッスンでしたか?

久保様:バランスボールの上に座って、跳ねながら歌ったりと、全身をリラックスさせて体全体で表現して歌うというものでした。私、多分体がガチガチになって歌っていたので、リラックスして歌おう、というのは帰国後も意識するようになりました。
-2人の先生のレッスンを通じて一番の気づきはなんでしたか?

久保様:発音です。日本人の先生よりもわかりやすく勉強になりました。
-レッスンを経て最後には公開コンサートがあったそうですね?

久保様:はい。ハウスデアムジークっていう音楽博物館があるんですけど、そこのロビーで歌わせていただきました。ロビーなので誰でも見られるという感じで、舞台とかでやるよりも気楽に歌うことができました。
-音楽博物館で現地の人の前で歌う新鮮さはありましたか?

久保様:やっぱりありました。歌った作品はイタリア語だったんですけど、イタリア語でも知っている方は知っていると思うので、発音大丈夫かな、という緊張がありました。
-場所が変わると演奏時の気づきも変わってくるんですね。ところで、練習場所とか練習時間はどのようになっていたんですか?

久保様:練習場所は、クラヴィアギャラリーっていう、グランドピアノを置いているところとか、アップライトとか、いろんな方が練習できるところで、1人1日2時間とか3時間で練習していました。練習室に全身鏡があったのがよかったです。日本の大学にはなかったので。全身を見ながら練習できました。
-なるほど。それではレッスンや練習後はどのように過ごされていましたか?

久保様:基本的に大学の最寄り駅の周辺で、どこかぶらぶらしていました。何かあるかなと携帯で検索して、モーツァルトハウスとか、お土産屋さんとかに行ったりしました。他には、シュテファンプラッツ駅近くのシュテファン大聖堂やカフェでゆっくりしたり。
-町の様子いかがでした?

久保様:町並みは本当におしゃれでした。どこを写真撮ってもインスタ映えするというか。どこをとっても映えるっていう。一番のお気に入りはシュテファン大聖堂です。そこでも写真をいっぱい撮りました。治安面も地下鉄に乗るときだけ、満員になったりするときだけ、リュックを前にしたりして気を付ければ大丈夫でした。
-ちなみに留学中はどこに泊まっていたんですか?

久保様:フラットシェアというアパートで一人暮らしのおばあさんのお家に泊まらせてもらいました。他の参加者の2人はホテルでした。
-フラットシェアは久保さんが選ばれたんですか?

久保様:はい。やっぱりホテルだったら現地の生活を味わえないなと思って。現地の生活を味わってみたいなと思って。あと値段もそっちのほうが安かったので。
おばあさんとは一応英語でやってたんですけど、英語あまりしゃべれないので、もうジェスチャーとかで頑張って。単語調べたりして頑張りました。
-フラットシェアで困ったことや気にかけたことはありましたか?

久保様:部屋の中に暖房がなくて、ちょっと寒いなというのはあったんですけど、ヒートテックを着こなしていたら大丈夫でした。あと、夜遅くに帰ってきたんですけど、事前の講習会の説明で、あまり夜遅くにシャワーとか水は使わないでと書いてあって。遅くに帰ってきたときは気を使って、シャワーを早めに終わらせたりはしました。
-フラットシェアを選ばれてよかったなと感じるところありましたか?

久保様:おもてなしの心がすごくあるなと思って。食事はついていない、と書いてあったんですけど、着いたときに、寒いから温かいお茶飲みなさい、みたいな感じでお茶とパンとハムをくださって。それで温かいなというのはありました、私結構お腹空いていたので、バクバク食べていたんですけど、食べ終わったらまたすぐに新しいパン持ってきてくださって、とてもおもてなしの心を感じました。
-まさに現地の人の生活の食事という感じですね。普段の食事はどうされていたんですか?

久保様:基本的にずっと3人で外で食べに行ったりしてました。
-どんな食事が多かったんですか?

久保様:やっぱりシュニッツェルでしょうか。日本のトンカツが薄くなったもので結構量が多くて。全部は食べきれないくらいでしたがすごくおいしかったです。
-食費としては1食、お腹いっぱいになるにはどれぐらいかかりましたか?

久保様:ユーロでは7~8ユーロ、約1000円ぐらいですね。他には、バッピアーノというイタリアン料理屋があって生パスタがすごくおいしくて。それは2回行きました。ケバブもおいしかったです。
-お店は日本との違いはありましたか。

久保様:飲食店やお土産の店も結構早く、8時、9時には閉店みたいな。日曜日はほとんどのお店が休みでした。
-毎日の移動はどのようにしていたんですか?

久保様:トラムが中心です。宿泊先からトラムまで10分ぐらい、トラムから学校までは15分ぐらいで、朝は9時ぐらいには出ていました。切符は一日乗車券のような感じで、最初にスタンプを押してもらうとその日は乗り放題で使えるんです。トラムも5分おきぐらいに来たので困ることもありませんでした。
-それは便利ですね。現地の方の雰囲気はどうでしたか?

久保様:ずっと笑顔でフレンドリーに接してくれました。チャイニーズ? と間違えられることもあるんですけど、向こうからしてもアジアの人ってわかるので、目が合ったときにウィンクしてくれたりとか。
-現地で困ったり心配になったことはありましたか?

久保様:2、3日目に近くの駅で通り魔事件があったというのをニュースで知って、あまり夜遅くまでぶらぶらしたらダメだな、というのは感じましたけど、そんなトラブルはありませんでした。
-それはよかったです。講習会の中で最もやりがいを感じたところはありましたか?

久保様:最後の博物館での発表会です。緊張しすぎて歌詞が飛んでしまったんですけど、でも聞いてくれたお客さんがたくさん拍手を贈ってくださり、やりがいを感じました。
-留学を通じて自分が変わった、とか、成長したなと思ったことってありますか?

久保様:やっぱり自信がついたというところですね。自分自身が、英語とかも話せないんですけど、話せなくても勇気を出せば自分の殻を破れるっていうか。自分自身そういうところが成長したかなと思います。音楽面でも、自分はあまりうまく歌えないという思いがあったんですけど、「来てしまったらそんなの言っている場合じゃない!もっと頑張ろう!」と思って、強くなったように思います。
-留学先のウィーンと日本で一番違うと感じた点はありますか?

久保様:音楽面では「声の響き方」でしょうか。外国人は体が大きいからだということもあると思うのですが、響き方が全然違いました。
-では、今後留学をしようとしている人にもしアドバイスを先輩としてするならば、どういったことを伝えたいなと思いますか?

久保様:英語がしゃべれない、言葉がしゃべれないから留学は行かないでおこうかな、と思っている人でもまずは行ってみるといいと思います。行ってみたらしゃべれざるを得なくなるので、向こうで勉強したら大丈夫というか、勇気さえあれば絶対にできます。必ず得るものがあるから、行ったほうがいいと思います。
-留学前にこういったことをやっておいたほうがよかったな、と思うことってありましたか?

久保様:挨拶などの日常使う言葉をメモしたり、現地の文化を事前に調べていけばよかったと思いました。例えば車道が右側通行であるとか、トイレットペーパーを使いすぎたらダメとか、お箸がないとか、消灯時間が早いことや、水をあまり使いすぎないことなどは、向こうに着いてから初めて知りました。
-最後になりますが、大学を卒業されたということで、今どうしようかという進路とか、これからどうしていきたいかというのを教えてください。

久保様:今は会社員として働いていますが、2、3年後にまた大学院か留学にいきたいと思っています。仕事をしつつ、歌の練習もしつつ、語学の勉強もしようかなと考えています。そこからどうするかはこれから見つけていこうと思っています。
-既に数年後を視野に過ごされているのですね。本日はお忙しい中、ありがとうございました。
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