野地多聞さん/モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー

野地多聞さん/モーツァルテウム音楽大学夏期国際音楽アカデミー
-まず簡単な自己紹介、現在までの略歴を教えてください。

野地さん:東京音楽大学を卒業後、フリーランスとしてプロのオーケストラや室内楽で演奏活動をしています。
-今まで講習会などに参加したことはありますか?海外に行かれたことはありますか?

野地さん:今年で2回目の講習会参加です。小中学生時代に所属していたジュニアオーケストラで年1~2回海外に行き、現地のジュニアオーケストラと一緒に演奏したりしてしました。アメリカのカーネギーホールや、ウィーンの学友協会で演奏したこともあります。
-この講習会に行きたいと思った理由やきっかけはなんでしょうか?

野地さん:大学卒業のタイミングでコロナが流行し卒業後の仕事は全てキャンセル。お家時間で、海外の演奏家の映像などを見る時間が増え、海外に興味を持つようになり、自身の研鑽の為に海外で勉強したいと考えるようになりました。
-参加者は、どのくらいの人数がいましたか?また、どんな人が参加していましたか?

野地さん:先生のクラスは8人の参加者がいました。アジア人が半分、日本人は1人、残りがヨーロッパの方達で17歳~28歳くらいの方々でした。
-講習会はどんなスケジュールが組まれていましたか?

野地さん:初日にオリエンテーションやコース登録を行い、オリエンテーション終了後から早速レッスン。約1週間の日程で、45分のレッスンを4回分受けることができました。先生によって異なりますが、9:00~20:00頃までレッスンされている先生もいらっしゃいました。
-先生はどんな人でしたか?

野地さん:とても素晴らしい先生でした。とても暖かく誰にでもオープンに接してくださり、質問もしやすい雰囲気の中でレッスンを受けることができました。事務局のスタッフの方々も、丁寧に対応してくれました。
-レッスンでは、どんなことを教わりましたか?教わったことで、印象に残っていることはありますか?

野地さん:先生のレッスンは音楽史やソルフェージュ、理論が全て繋がっているレッスンでした。身体の使い方についても教えていただき、脱力した状態での演奏方法を教えていただきました。
ヨーロッパの先生方のレッスンは、好きなように演奏しなさい。と言うイメージを持っていましたが、身体の仕組みや音楽の仕組みは全て自然に乗っ取り、全てに理由があるという事を教えてもらいました。
-レッスンは何語で受けましたか?

野地さん:みんなが理解しやすいよう基本的には英語でした。去年参加したときは、通訳の方をお願いしていたので、ドイツ語でのレッスンでした。
-講習会中に、人前で演奏する機会(コンサートやコンクールなど)はありましたか?

野地さん:クラスコンサートとファイナルコンサートがありました。クラスコンサートは先生が指名した人が出演するクラスもあれば、任意で出演できるクラスもありました。ファイナルコンサートは全楽器で選抜された人が出演できるコンサートでした。
-練習はどこでしたのですか?どのくらい練習出来ましたか?

野地さん:練習室を予約は早い者勝ち。1人1日2~3時間しか予約できなかったので、学生寮で練習していました。7:00頃から20:00頃までは寮で練習していました。
-レッスン以外の時間は何をしていましたか?

野地さん:聴講をしていました。時間がある時は、学校近くのミラベル宮殿や楽譜屋さん、弦楽器専門店に行ったりしていました。また、講習会で知り合った受講生とご飯を食べに行ったりしました。
-街のようすはいかがでしたか?(治安、人々の様子、外観など) 

野地さん:夜は学校近くの中心部はすこし危ない印象。寮の近くは人気が少ないのですこし怖かったですが、治安は悪くありませんでした。街の方々はお年寄りを大切にされているイメージで、トラムに乗っても若者は必ず席を譲られていました。そして日本のように携帯ばっかり見てる人はいませんでした。
-宿泊先はどこに泊まりましたか?どうでしたか?

野地さん:学生寮です。初日に鍵を受け取るボックスが暑さで故障しているトラブルがありましたが、担当の人が日曜日でも対応してくれ無事に入寮できました。
-宿泊先の設備はいかがでしたか?(部屋人数、空調、トイレ・風呂、洗濯方法、TVなど)

野地さん:一人で生活する分にはちょうど良い広さのシングルルームで、日当たりも良かったです。調理器具やお皿、洗濯機や乾燥機は常備されています。洗濯機はアプリで動くようになっており。20€チャージして、洗濯機1回利用するのに2€、乾燥機に1€必要でした。湿度が無いので乾燥機を使用しなくても、置いておけば乾きます。お風呂はシャワーのみで、ユニットバス。宿泊した部屋の水圧は弱く、シャワーブースのカーテンが異様に短かったので、トイレの部分が濡れてしまうのが少しストレスに感じました。
-お食事はお口に合いましたか?

野地さん:基本的にどれも美味しく日本人の口に合うと思います。大学近くのモーツァルトカフェとアルターフォックスのシュニッツェルがおすすめです。
-海外の人達とうまく付き合うコツはありましたか?

野地さん:自分の意見をちゃんと伝えることが大事です。英語が苦手でも、話したい意思をちゃんと見せたほうがいいです。あとは柔らかい表情で話しかけるのがコツです。
-留学中に、困ったことなどはありますか?

野地さん:薬が無かったことですね。胃薬や頭痛薬などの常備薬は日本から持って行った方がいいです。
-今回講習会に参加して良かったと思える瞬間はありましたか?

野地さん:音楽的な学びはもちろん、新しい出会いがあり人脈を広げられるということが良かったです。また、すでに留学されている日本人の参加者もいたので、留学の情報収集ができたことも良かったです。
-留学して、何か自分が成長したなと思う事はありますか?

野地さん:観光客が少ない時期だったので、少しアジア人が浮いている感覚がありましたが、そのような時期に一人現地で過ごすことで、コミュニケーションの面でメンタルを鍛えられました。
-日本と留学先で大きく違う点を教えてください。

野地さん:交通機関は日本のように時間通りではありません。トラムは時間よりも早く出発してしますこともあれば、20分以上遅れることもありました。
-今後留学する人にアドバイスしておきたいこと、しっかり準備しておいたほうがいいことなどありますか?

野地さん:海外の学校に留学をするのであれば、受験前に先生とコンタクトがあるかないかは大きな違いなので、講習会に参加するなどして先生にしってもらうということが大事だと思います。また、語学力があるかないかでは、コミュニケーションの内容が変わってくるので語学はちゃんと準備したほうがいいです。
-今後の活動は?進路などありましたら教えてください。

野地さん:留学準備をしていきます。
-ご協力ありがとうございました。
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