なぜ、海外で音楽を学ぶのか——音楽留学という選択
「行く意味、あるの?」という問いに、音楽留学した先輩たちの言葉で答えます。世界の師との出会いが、音楽と自分をどう変えるか——三つの視点から描きます。
世界の師は、「自分で絵を提示してくれなければ、教えられない」と言う
「自分は下書きの絵を持っていき、先生に色をつけてもらうと考えていた」
ピアニストの村田理夏子さんは、留学してはじめてのレッスンをそう振り返る。でも師・パスカル・ドゥヴァイヨン(ベルリン芸術大学教授)は言った——「自分で絵を提示してくれなければ、教えられない」。その言葉に、目が覚めた。
待っていれば色をつけてもらえる、という受け身の思い込み。それを崩したのは、先生の言葉だった。
「行く意味があるのか?」という疑問に対する答えは、知識ではなく体験として届く。日本でどれほど練習を積んでいても、「自分で絵を描く」という問いを突きつけてくれる師に、日常の中で出会い続けることは難しい。世界基準の師と出会うことで、その問いを、繰り返し差し出してもらえる。
このページでは、「なぜ海外で音楽を学ぶのか」を三つの視点で描く。まず世界基準の中に身を置くことが何をもたらすか。次に師との出会いがどのように起きるか。そして何が変わるのか——実際に渡った人たちの言葉とともに。

日本でも練習できる。でも「世界の基準」の中に身を置く環境は、違う
「日本じゃだめなの?」という問いは、真っ当だ。技術だけを言えば、日本国内でも優れた指導者はいる。では何が違うのか。
作曲家が生きた「場所の空気」を、音楽は呼吸している
ピアニストの山口研生さんは、東京でシューベルトを弾いていたころをこう言う——「どうイメージして弾いたらよいのか、分からなかった」。
ドイツ語圏の作曲家たちが生きた言葉、景色、文化の空気——それを知ることが「近道だ」と山口さんは話す。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、ブラームス。彼らが喋っていた言葉の空間に身を置くことは、楽譜に書かれたメッセージへの解像度を変える。これは「理屈」ではなく、日常として体に染み込む経験だ。
クラシックが「何かから派生している」と、初めて腑に落ちた
ピアニストの奈良希愛さんは、ヨーロッパで学んで気づいた。「クラシック音楽は何かから派生している——宗教的な背景があり、国民の感情があり、歴史がある。それを日本でピアノのソロばかり練習していたころは考えもしなかった。ヨーロッパに来て初めて納得した」。
音楽が生まれた「文脈の地面」を踏むことで、楽譜の向こう側に見えてくるものがある。それが、海外で学ぶことの大きな意味の一つだ。
フィーリングは、本場で身につく
ジャズギタリストの石川政実さんは言い切る。「ジャズ特有のフィーリング、ブルース、ソウルを身につけるという意味では、ここ(ニューヨーク)で学ぶことは幸せなことだ」と。表面のテクニックは遠隔でも習得できる時代になった。でもフィーリングの深い部分は、その音楽が生まれ、今も生きている場所の空気の中にある。
師は、この「世界の基準」の橋渡し役だ。そして師との出会いに、偶然を待つ必要はない。
師を選ぶ。その学校を受ける。それが正しい順番
先生選びには、直感に反する順序がある。「行きたい国や学校を探す」のではなく、「付きたい先生を探し、その先生がいる学校を受ける」。
ピアニストの土屋さん(ブリュッセル王立音楽院留学)のケースは、この順序の実例だ。ナンシーで開かれた短期講習会でヨハン・シュミット先生のレッスンを受け、「この先生と勉強したい」と確信してから、ブリュッセルへの長期留学を決めた。「こんなはずじゃなかった」という事態を避けるいちばんの近道は、先に師と出会っておくことだ。
でも、「そもそもどうやって先生を見つけるのか」——そこに、アンドビジョンの役割がある。

750名超の師と、直接契約している
アンドビジョンが世界各地の師と結んでいる直接契約は、750名を超える。先生探しを一から始める必要はない。楽器・ジャンル・課題・語学・学校のタイプ、それらを複合的に照らし合わせながら、あなたに合う師を一緒に探していく。
有名な師に習うことがゴールではない——自分の音楽課題に合う師と出会うことがゴール。
以下は、アンドビジョンが現在直接契約し、レッスンをコーディネートしている師の一部。「自分の楽器・分野の先生が本当にいるのか」を確認するための一覧であり、特定の先生を推薦するものではない。
クラシック
| 楽器 | 先生名 | 所属・役職 |
|---|---|---|
| ピアノ | ジャン=マルク・ルイサダ | エコールノルマル音楽院教授 |
| 声楽 | バーバラ・ボニー | モーツァルテウム音楽大学/英国王立音楽院教授 |
| ヴァイオリン | アントン・ソロコフ | ウィーン国立音楽大学教授/ウィーン交響楽団元コンサートマスター |
| ヴィオラ | イジー・ポスレドニー | チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 |
| チェロ | マルク・コペイ | パリ国立高等音楽院教授 |
| コントラバス | ヨーゼフ・ニーダーハマー | ウィーン国立音楽大学元教授 |
| ハープ | アンナ・ヴィルコランツェヴァ | ウィーン放送交響楽団首席 |
| フルート | ヴァンサン・リュカ | パリ管弦楽団首席/パリ国立高等音楽院教授 |
| オーボエ | ハラルト・ヘルト | ウィーン国立音楽大学教授/ウィーン・フィル元首席 |
| クラリネット | ニコラ・バルデイルー | リヨン国立高等音楽院教授/フランス放送フィル首席 |
| ファゴット | ゴットフリード・ポコルニー | ウィーン国立音楽大学教授/トンキュンストラー管弦楽団首席 |
| サクソフォン | ジェローム・ララン | パリ地方音楽院/パリ12区ポール・デュカ音楽院 教授 |
| ホルン | ヤン・ヴォボジル | チェコ・フィルハーモニー管弦楽団首席/プラハ芸術アカデミー助教授 |
| トランペット | ウヴェ・ケラー | グラーツ国立音楽大学教授/ジャーマンブラス |
| トロンボーン | オラフ・オット | ハンスアイスラー音楽大学教授/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席 |
| チューバ | ヨーゼフ・ステインベック | ミュンヘン音楽大学教授/モーツァルテウム管弦楽団首席 |
| 打楽器・マリンバ | エマニュエル・セジョルネ | ストラスブール地方音楽院教授 |
| ギター | デイヴィッド・スタロビン | マンハッタン音楽院教授/カーティス音楽院主任教授 |
| 古楽 | ヨハネス・プラッツ | バロックヴァイオリン・バロックヴィオラ奏者 |
| オルガン | ウォルフガング・コーゲルト | モーツァルテウム音楽大学講師 |
※掲載情報は取材・契約時点のものです。所属・役職は変更になる場合があります。
ジャズ・ポップス・現代音楽
| 分野 | 先生名 | 所属・役職 |
|---|---|---|
| ジャズピアノ | アントニオ・チャッカ | ジュリアード音楽院元講師 |
| ジャズサックス | リック・マーギッツァ | ジャズサクソフォン奏者 |
| ジャズギター | リック・ペッカム | バークリー音楽大学教授 |
| ジャズベース | イェルン・フィアダーハ | アムステルダム音楽院教授 |
| ジャズドラム | ジョン・ライリー | マンハッタン音楽院 |
| ジャズボーカル | ジュディー・ニーマック | ジャズインスティチュート・ベルリン教授 |
| 映画音楽作曲 | アリソン・プランテ | バークリー音楽大学映画音楽作曲学部教授 |
※掲載情報は取材・契約時点のものです。所属・役職は変更になる場合があります。
これはごく一部です。楽器とジャンルのほぼあらゆる組み合わせを、750名超のネットワークがカバーしています。指揮・室内楽・作曲ほかにも対応しています。「自分の楽器・分野の先生はいますか?」は、LINEで気軽にお尋ねください。
「自分の楽器・分野の先生はいますか?」は、LINEで気軽にどうぞ。
LINEで相談する海外で学んで、何が変わったか
「行く意味があるのか?」という問いへの、もっとも誠実な答えは技術論ではない。実際に渡った人たちが「何が変わったか」を語る言葉にある。

「自分で絵を描く」という問いが、ずっとついてくる
村田理夏子さんが師に突きつけられた言葉——「自分で絵を提示してくれなければ教えられない」——は、一度目が覚めたら、ずっと問い続けられる問いになる。
「何がしたいの?」「今、何を感じている?」。海外の師は、こう問う。答えを待ってくれる。その繰り返しの中で、「指示を待つ」から「自分が判断する」へと、演奏への向き合い方が変わっていく。上西怜さんは「自分で対応する力が付いた。人と接する時にオープンな感じになれた。自立みたいなものがちょっとはできたかな」と話す。
「当然だと思っていた基準」の外に出る
「日本では言われなかったことを言われ、びっくりした」——そういう経験は、ほぼ全員がする。
水野蒼生さん(指揮、モーツァルテウム音楽院・短期)は日本で言われてきた「大きく振れ」というレッスンが、現地では「そんなにでっかくふる必要はない、もっとやわらかく」と一変した経験を持つ。正しい・間違いという話ではない。「自分が当然だと思っていた基準」の外に出る経験が、基準そのものを相対化する。それが「海外で学ぶ」ことで起きる、静かだが深い変化だ。
民族も言葉も違う人と、音楽で話せた
ピアニストの土屋さんは言う。「音楽を通して、民族とか言葉とか宗教とか、そういう背景も全然違う人と気さくに話せたとき、音楽の力をすごく感じた。それは日本にいたらなかなか経験できなかった」。
水野蒼生さんも、日本人以外の人たちとつながれた経験を語る。「日本人とはあまり話しませんでした。せっかくいるんだから、あっちの言葉を使いたいなと思って」。音楽が共通言語になるとき、国籍も年齢も関係ない場所ができる。
「今しかない」と思って動いた人が、見た景色
小出拓人さんは27歳で会社を辞めて渡米し、バークリー音楽大学で映画音楽作曲を学んだ。「リスクを負ってまで外国に行って音楽を学びたいか? やっぱりやりたい、今しかない、できるなら今がラストチャンスだと思って行きました」。
今、作曲・編曲・録音まで一連の流れを自分でこなしている。「一言で言い表すのは難しいが、結論だけ言えば間違っていなかった」。
行ってみなければ分からない景色がある。身構えるほどのことではなく、踏み出した人にだけ見える景色だ。
「自分も渡れるかな?」と思ったら、まずLINEで話してみてください。
LINEで相談する海外で音楽を学ぶのは、プロ志望の若者だけではない
「もう遅いかな」「自分には無理かな」——そう思っている方に、はっきり伝えたいことがある。
アンドビジョンがサポートしてきた5000名超の中には、社会人になってから初めて渡った方、40代・50代で短期留学を経験した方、「趣味でもっとうまくなりたい」という方が、たくさんいる。プロ志望でなくても大丈夫。大人になってからでも大丈夫。年齢は条件ではなく、出発のタイミングに過ぎない。
「迷うなら、まず行ってみて」が、帰国した人たちの共通の声
アンドビジョンに届く帰国後アンケートには、毎回こんな言葉が並ぶ——「迷うなら実践してみて」「後で後悔しないで」「言葉が通じなくても大丈夫」「なんとかなります」。
留学に必要なものは、綿密な計画でも充分な語学力でもない。「行きたい」という気持ちと、ほんの少しの準備と勇気だ——実際に渡った人たちが、そろって口にすることだ。
「アンドビジョンさんに頼めば大丈夫」——加茂愛里さん(声楽・ミラノ)
声楽家の加茂愛里さんは、一人での海外経験がほとんどない状態でミラノへ渡った。「不安しかなかった」と言う加茂さんが帰国後に語ったこと——「アンドビジョンさんを利用してプランを組み立ててもらったので、安心して行けました。アンドビジョンさんに頼めば大丈夫だと思うし、安心できます!」。
渡航から現地でのレッスン手配まで、一人で抱え込まなくていい。
費用の目安
正直に言うと、留学にはお金がかかる。ただし、金額は条件によって大きく違う。
短期の音楽講習会(1〜4週間)から始める方も多く、その場合の費用の目安はこのくらい。
| 地域 | 期間 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| アメリカ | 1〜5週間 | 60万〜230万円程度 |
| ヨーロッパ | 1〜3週間 | 40万〜100万円程度 |
講習費・宿泊費・空港送迎・サポート費などを含む。航空券・保険は別途必要。
※為替レートの変動により実際の金額は変わります。最新の試算はLINEでご相談ください。
本格的な長期留学(音大進学など1年以上)の場合は、学校・国・住居形態によって年間の費用レンジが大きく変わる。詳しくは「やっぱり大切、お金の事。」で正直にお伝えしている。
「お金がある人だけが行ける場所」でもない。準備の仕方次第で、選択肢は広がる。
「自分の年齢・状況でも大丈夫?」——そのご相談も、LINEで。
LINEで相談するまずは、話してみてください
「なぜ海外で音楽を学ぶのか」——その答えは、人それぞれ違う。あなたが今どの段階にいて、何に迷っているのかを、アンドビジョンのカウンセラーが一緒に整理します。
「まだ具体的な計画はない」「どの国・どの先生がいいのか分からない」「そもそも自分に合っているのか知りたい」——どの段階からでも、話しかけてください。
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