- まずは、須山さんのご経歴からお願いいたします。
- 須山 兵庫県立西宮高等学校音楽科を卒業し、現在、神戸女学院大学音楽学部の4年生です。
- 講習会に参加されたのは、今回が初めてなんですよね?
- 須山 はい、初めてです。海外旅行としては、小さい頃に行ったことはあるようなのですが、記憶にないんです。写真を見て、ああこんなところに行ったんだな、という感じで。
- 今回、参加されたきっかけは、学校でそういう制度があったからということですが。
- 須山 そうですね。今年から制度が始まって、こういう講習会に参加しませんか、という掲示を見て存在を知りました。そこに書いてあった講師陣の中に、以前から気になっていた先生のお名前を見つけたのも、大きな理由です。その先生にも教えていただきたいし、海外で講習を受けられるなら、と思い応募しました。
- その制度には、学内で選考試験などはあったのですか?
- 須山 はい、一応選考は成績だったようです。3年生の後期の成績が評価されたようです。
- 素晴らしいですね。さて、講習会ですが、参加者はどのくらいの人数がいましたか?
- 須山 50人くらいだったと思います。実際、全員集まるという機会がなかったのでよくわからないのですが・・・。担当の先生によって、行事への関わり方が違いまして。たとえば、オープニングイベントなどに、「いってらっしゃい」って送り出してくれる先生もいれば、「僕たちは僕たちでやりましょう」みたいな先生もいらしたので。
- 参加者は、どんな国籍の方が多かったですか?
- 須山 私たちのときは、日本人が本当に多かったです。ちらほら他の国の方はいらしたんですけど。
- ウィーンは、日本人には人気の場所ですし、日本の大学生のお休みの時期でしたもんね。
- 須山 そうですね。夏休みが始まる頃だったので、皆さんも行きやすかったんでしょうね。私は、二期に参加しましたけど、フルートの友達が五期で行ったときには、外国の方が多かったって言っていましたので、時期によっても違うみたいです。
- 講習会のスケジュールは、先生ごとに個々で決まっていたんですか?
- 須山 はい。私の場合は、土日を除いて毎日レッスンしていただきました。本当に先生によって、大分スケジュールも違っていたみたいです。
- たくさんレッスンを受けられて良かったですね。
- 須山 本当にありがたかったです。時間としても、1時間から1時間半くらいで、それが毎日でしたから。
- 先生はどんな方でしたか?
- 須山 本当に穏やかで親切な、まさに紳士という方でしたね。細かいところにまで気を使ってくださって、すごく丁寧に教えていただきました。
- レッスンではどんなことを教わりましたか?
- 須山 ペダルの使い方をよく教えていただいたのが印象に残っています。先生曰く、ウィーンスタイルという奏法があるそうで。そういうことをいろいろ教えていただきました。
- レッスンはドイツ語ですか?
- 須山 基本は英語でした。ただ、いろんな言語がしゃべれる先生なので。日本でも徳島文理大学の音楽学部長をされている方で、時々日本語も混じりましたし(笑)。
- 練習はどこでされていたんですか?
- 須山 学校とホテルの練習室ですね。どちらも、2時間を上限として、予約して使う形です。私は、学校の練習室もホテルの練習室もどちらも使いました。
- それぞれの練習室で違いはありましたか?
- 須山 学校の練習室は、アップライトのピアノだったんです。ホテルは3部屋中2部屋がグランドピアノでした。私は、そのうち1つの部屋が気に入ったので、主にその部屋で弾いていました。
- レッスン以外の時間は何をしていましたか?
- 須山 コンサートに行ったり、観光したりしていました。美術館へ行ったり、ショッピングなどもしましたね。
- 美術館はどうでしたか?
- 須山 やっぱり素晴らしかったです。美術博物館に行ったんですけど、本当にいたるところに作品が並んでいて、歴史を感じられる作品がたくさんあって、感動しましたね。有名な絵などもありましたから。
- ウィーンは、そういう芸術面は充実してますからね。
- 須山 ただ、ちょうどオペラをやっていない時期だったので、それが残念でしたけど。
- それは残念でしたね。コンサートは何のコンサートに行かれたんですか?
- 須山 ひとつは、観光客向けの弦楽四重奏だったんですが、歌やバレエもついていました。こじんまりとした所だったんですけど、素晴らしかったですよ。あとは、ウィーン国立音楽大学の先生が指揮されている、管弦楽団のコンサートに、私のピアノの先生に招待していただいて行きました。とてもいい思い出になりました。
- 宿泊先はホテルだったと思うんですが、対応はいかがでしたか?
- 須山 すごく皆さん親切でした。しいて言えば、シーツなどを整えてくださるハウスキーピングの方が、日によって、すごい早いときがあって、思いっきり寝ているときに来てしまったこともありましたね(笑)。「Don't Disturb 」の札とかなかったので・・・。困ったことはそのくらいで、とても過ごしやすかったですよ。
- 宿泊先と講習会場は、どうやって移動していたんですか?
- 須山 トラムで移動しました。不安だったんですけど、最初、詳しい方が連れて行ってくださったんです。おかげで、すぐ自分で乗れるようになったので、毎日使ってました。
- 助けてくださる方もいたんですね。
- 須山 はい、とてもありがたかったです。宿泊先にも日本人の方が多かったですし。学校の先輩と、向こうでばったりお会いしたりもして、それも心強かったですね。
- 食事は外食が多かったんですか?
- 須山 そうですね、友達と一緒に行きました。けっこうイタリアンレストランが多くて、入りやすかったのでよく行っていました。あとはカフェとかですね。値段としては、平均、10から15ユーロくらいだったと思います。
- 日本と比べると、やや高いですよね。
- 須山 そうですね、量も多いんですけど。ただ、私の場合は、すごくお腹がすいていたので、たっぷり食べてましたから(笑)。レッスンだけでもお腹が空きますからね。
- 皆さんも、疲れてたくさん食べるって聞きますよ。カフェではお菓子も食べられたんですか?
- 須山 はい。お昼とおやつを食べたり、夕飯とデザートを食べたり。それこそ、ザッハトルテとか、ケーキとか、思う存分食べてきました(笑)。あとは、ウィーンの郷土料理の、ヴィーナシュニッツェルも食べました。
- それはどういう料理なんですか?
- 須山 牛や豚のカツレツです。シュニッツェルセンターというのがホテルの近くにあって、そこにも通いました。ヴィーナシュニッツェルのファーストフードみたいなものなんですけど。
- どんなソースなんですか?
- 須山 ソースはかかってないですね。塩コショウで、すごくシンプルなんです。
- 今後行かれる方にはぜひ食べてもらいたいですね。さて、日本人の方が多かったということですが、海外の人と交流することは少なかったんですか?
- 須山 お店の方とはお話しする程度でしたね。
- そのときに上手くコミュニケーションするコツはありますか?
- 須山 笑顔と挨拶ですね。ガイドブックにも書いてあったのですが、お店に入るときも、挨拶をするように心がけました。そうすると皆さんも笑顔で返してくれるので。
- 特に困ったことやトラブルはありましたか?
- 須山 大きなトラブルは特になかったんです。ひとつ挙げれば、前日に大学の下見に行ったんですね。そのときは地下鉄を使ったんですけど、地下鉄からホテルに帰れなくなって・・・(笑)。友達も一緒だったんですが、どうしても分からなくなってしまって、近くの方に聞いて教えてもらったりして、なんとか無事にたどり着いたということがありました。
- 現地の人も親切だったんですね。
- 須山 本当に親切でしたよ。片言の英語で話しかけたんですけど、すぐに英語で答えてくれましたし。
- 英語は皆さん話せるんですね。
- 須山 はい。お店の方も英語で対応してくださいました。
- ドイツ語が話せるほうがベストだけれど、英語でも困らないんですね。
- 須山 はい、お店での会話ならそれでも。観光客の方も多いので、お店の方々は、日ごろから英語を話してらっしゃるんでしょうね。
- 今回講習会に参加して良かったことは何ですか?
- 須山 もちろん、ウィーンの文化に触れることが出来たのも嬉しかったんですけど、講習会の中で、 ベーゼンドルファーザールで演奏する機会があるっていうのが、しおりに書いてあったので、そういう機会があったらいいなって思っていたんです。そうしたら運良く、そこで弾けることになりまして。私はベーゼンドルファーが好きなので、夢のような場所で演奏できて、とても感激しました。
- 素晴らしいですね!今後の自信にもなりますね。では、日本とウィーンとで大きく違う点は何ですか?
- 須山 日が暮れるのが遅かったですね。9時くらいにやっと暗くなる感じで。日本でいるときの感覚からしたら、「あれ?もうこんな時間?」っていうのことがありました。
- 電車などの交通が遅れたりとかはしなかったんですか?
- 須山 トラムは、バスみたいな感じで、少し遅れることはありましたけど、大幅な遅れはなかったですね。あとは、また食べ物の話ですが(笑)、料理を注文してから来るまでの時間が長かったです。日本だとクレームがつくくらいでしょうか、平均で30分は待ってましたね。ですから、コンサートに行く前などは、余裕を持ってご飯を食べに行ったほうがいいと思います。
- 今後留学する人へ、何かアドバイスはありますか?
- 須山 私の場合は、西洋音楽の歴史がすごく遠いものだったんです。それが、作曲家のゆかりの地などを訪ねたりして、「こういう所からこういう音楽が生まれたんだな」って実感できて、身近に感じられるようになりました。想像以上のものを感じられたので、ぜひ、皆さんにも、実際足を運んでみてほしいなと思います。
- では、留学前にしっかりやっておいたほうがいいことはありますか?
- 須山 私の場合は、語学をもうちょっとやっておいたほうがよかったと思いました。片言の英語でも通じるのですが、ドイツ語も少しはやっておいたほうがいいと思います。メニューを見るときや、標識を読むときなども苦労しましたので。通りの名前も細かく書いてありますし、地図も見やすいので、最低限それが読める程度の語学力があればいいと思います。
- 留学を経て、今後の進路は?
- 須山 今、大学4年生で、大学院に進学を希望しているのですが、試験が1ヵ月後なのでまだ分かりません。神戸女学院の大学院があるので。そのまま進めたらいいなと思っています。
- 試験では何曲弾かれるんですか?
- 須山 4曲です。40分程度のプログラムを組まなくてはいけないんですよ。
- いつかまたウィーンにも行ってみたいですか?
- 須山 はい! すぐにでも行きたいです!
- 今度は研究として留学されるのでしょうか、演奏家としてなのでしょうか。
- 須山 演奏家としてでしたら嬉しいですね。







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